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複合動詞 文型用例集

複合動詞の文型とその用例を示しました。このようなものは他にないと思うので、 日本語の教育に役立つと思います。

複合動詞 ア行 目次

▽あまり使われないものは省略  参考としてこの表に並べておくだけのものには(  )をつける
あいする 愛し合う あおぐ  仰ぎ見る  (あおる  あおりたてる)  (あかす  明かし暮らす) あがる  上がりきる 上がり込む   あきらめる  あきらめきる あきれる あきれかえる あきれ果てる  あける  明け暮れる 開け放す・放つ 開け払う 明け渡す       (明け残る 明け離れる 開け広げる 明け渡る)  (あさる  あさり歩く)  (あじわう  味わいつくす)                  あずける 預け入れる あそぶ  遊びあきる 遊び歩く 遊び暮らす 遊びほうける 遊び回る        (遊び戯れる) あたためる  温め直す あたる  当たり散らす あつかう 扱いかねる 扱い馴れる あてる  当てこする 当て込む 当てつける 当てはまる 当てはめる    (あばく  暴き出す 暴き立てる) あばれる 暴れ狂う 暴れ出す 暴れまくる 暴れ回る あびせる 浴びせかける   (あぶる  あぶり出す) あふれる あふれ落ちる あふれ返る あふれ出す あふれ出る  あむ   編み上げる 編み出す  あゆむ  歩み去る 歩み出す 歩み寄る  (歩み入る)  あらう  洗い上げる 洗い落とす 洗い清める 洗い出す 洗い直す      洗い流す  (洗い去る 洗い立てる)   あらす  荒らし回る あらそう 争い合う  ある   有り余る ありうる ありつく ありふれる あるく  歩き出す 歩き疲れる 歩き続ける 歩き回る  (歩き去る) あれる  荒れ狂う 荒れ果てる あわせる 合わせ持つ あわてる 慌てふためく いう   言い合う 言い当てる 言い誤る 言い争う 言い表す      言い合わせる 言い置く 言い遅れる 言い落とす 言い返す      言い換える 言いかける 言いかねる 言い交わす 言い聞かす      言い聞かせる 言い切る 言い暮らす 言いくるめる 言い込める      言い渋る 言い過ぎる 言い捨てる 言い添える 言い損なう・損ねる      言いそびれる 言い足す 言い出す 言い立てる 言い違える      言いつかる 言い尽くす 言い繕う 言いつける 言い伝える      言い続ける 言い通す 言い直す 言い習わす 言い抜ける      言い逃れる 言い残す 言い放つ 言い張る 言い広める      言い含める 言いふらす 言い古す 言い負かす 言い紛らす      言いまくる 言い漏らす 言いよどむ 言い寄る 言い忘れる      言い渡す          (言い送る 言い消す 言いこなす 言いさす 言い過ごす        言い散らす 言い継ぐ 言い募る 言いなす 言い囃す        言い伏せる 言い紛らわす 言い回る 言い破る 言い分ける) いかす  生かし切る  (いかる  怒り狂う)  (いきせく  息せき切る) いきる  生き返る 生き続ける 生きながらえる 生き抜く 生き残る      生き延びる  (生き切る 生き別れる) いく →ゆく  (いさむ  勇み立つ) いじめる いじめ抜く  (いじくる  いじくり回す)  (いじる  いじり回す)   (いだく  抱き合う 抱きしめる)  (いたむ  痛み入る) いためる 痛めつける いばる  威張り散らす  (いびる  いびり出す) いむ   忌み嫌う いる   いあわせる 居座る 居着く 居直る 居並ぶ 居残る いる   入り組む 入り浸る 入り交じる 入り乱れる いる   射止める       (射当てる 射落とす 射かける 射殺す 射すくめる        射止める 射抜く)  (いる  鋳込む 鋳つぶす)  (いる  炒り付ける)  いれる  入れあげる 入れ替える 入れ替わる 入れ込む 入れ違う      入れ直す 入れ忘れる   (入れ合わせる)  (いろめく  色めき立つ) うえる  植え替える 植え込む 植え付ける   (うかがう  窺い知る) うかぶ  浮かび上がる 浮かび出る うかれる 浮かれ出す 浮かれ出る うく   浮き上がる 浮き出す 浮き立つ 浮き出る  うける  請け合う 受け入れる 請け負う 受け損ねる 受け損じる 請け出す      受け継ぐ 受け付ける 受け止める 受け取る 受け流す 受け持つ       (請け戻す) うごく  動き出す 動き回る うたう  歌い・謳い上げる うつ   打ち・撃ち合う 打ち明ける 打ち上げる 打ち集まる 打ち当てる      打ち合わせる 打ち・撃ち落とす 打ち下ろす 打ち返す 打ち重なる      打ち勝つ 打ち切る 打ち崩す 打ち砕く 打ち消す 打ち・撃ち込む      撃ち殺す 打ち壊す 打ちしおれる 打ち沈む 打ち据える 打ち捨てる      打ち損なう 打ち倒す 打ち出す 打ち立てる 打ち付ける 打ち続く      打ち連れる 打ち解ける 撃ち止める 討ち取る 打ち直す 打ち鳴らす      打ち抜く 打ちのめす 打ち払う 打ちひしがれる 討ち滅ぼす      打ち・討ち負かす 打ち・撃ちまくる 打ち負ける 打ち破る・討ち破る      打ち寄せる       (討ち入る 打ちかける 打ちくじく うちくつろぐ うちすぎる        うち集う 打ち眺める 討ち果たす 打ちひしぐ うちまたがる        うち見る 打ち割る) うつす  移し替える  (移し入れる) うつす  映し出す 写し取る 写し直す  うったえる 訴えかける 訴え出る うつる  移り変わる 移り住む 移りゆく  (うなずく  うなずき合う うなずき返す) うばう  奪い合う 奪い返す 奪い去る 奪い取る うまれる 生まれ合わせる 生まれ落ちる 生まれ変わる 生まれ育つ 生まれつく      生まれ出る うむ   産み落とす 生み育てる 生み出す 産み付ける 産み分ける  (うむ  倦み疲れる) うめく  うめき苦しむ うめき叫ぶ うめる  埋め合わせる 埋め込む 埋め立てる 埋め尽くす うる   売り上げる 売り歩く 売り急ぐ 売り惜しむ      売り切る 売り切れる 売り込む 売りさばく 売り出す      売りつける 売り飛ばす 売り抜ける 売り払う 売りまくる      売り渡す       (売り歩く 売り叩く 売りつなぐ 売り広める)  うれる  売れすぎる 売れ出す 売れ続ける 売れ残る    (うろつく  うろつき回る) えがく  描き上げる 描き出す 描き分ける   (描き込む) えぐる  えぐり出す えぐり取る えらぶ  選び出す 選び取る える   選りすぐる 選り分ける  おいる  老い込む  (老い朽ちる)  おう   追い上げる 追い落とす 追い返す 追いかける 追いかけ回す      追い越す 追い込む 追いすがる 追い出す 追い立てる 追い散らす      追いつく 追いつめる 追い抜く 追い払う 追いまくる 追い回す      追い求める 追いやる  おっかける おっぱらう        (追い使う 追っかけ回す)   (おう  生い茂る 生い育つ 生い立つ) おおう  覆い隠す 覆い被さる 覆い尽くす   (覆い被せる 覆い包む) おがむ  拝み倒す おぎなう 補い合う おきる  起きあがる 起き出す  (起き直る) おく   置き換える 置き忘れる おくる  送り返す 送り込む 送り出す 送りつける 送り届ける  (送り倒す)  (おこなう  行い澄ます) おさえる 押さえかねる 押さえ込む 押さえつける おしえる 教え込む 教え諭す   (教え導く) おす   押し合う 押し開ける 押し上げる 押し当てる 押し戴く 押し入る      押し隠す 押し返す 押しかける 押し固める 押し切る      押し込む 押し込める 押し殺す 押し進める 押し迫る 押し倒す      押し出す 押し立てる 押し黙る 押しつける 押しつぶす 押し詰まる      押し通す 押しとどめる 押し流す 押しのける 推し量る      押し広げる 押し広める 押しまくる 押し戻す 押し破る      押しやる 押し寄せる 押し分ける       (押し移る 押し及ぼす 押し下げる 押し詰める 押し開く        おっ被さる おっかぶせる)   おそう  襲いかかる  おそれる 恐れ入る おちる  落ち合う おちいる 落ちかかる 落ちくぼむ 落ちこぼれる 落ち込む      落ち着く 落ち着き払う 落ち着ける 落ち延びる 落ちぶれる (おっかける・おっぱらう → 追う) おとす  おとしいれる   (落とし込む) おどす  脅しつける 脅し取る おどる  踊り明かす 躍り上がる 躍りかかる 踊り狂う 躍り込む      踊り出す 躍り出る 踊り通す 踊りまくる   (躍り越える) おどろく 驚きあわてる 驚き入る   (おびえる  おびえ上がる) おびく  おびき出す おびきよせる おぼえる 覚え込む 覚え損ねる おぼれる おぼれ死ぬ おもう  思い上がる 思い当たる 思いあまる 思い至る 思い浮かぶ      思い浮かべる 思い描く 思い起こす 思い返す 思い切る      思い込む 思い知る 思い出す 思い立つ 思いつく 思い詰める      思い通す 思いとどまる 思い直す 思い悩む 思い残す      思いまどう 思い乱れる 思いめぐらす 思いやる 思い煩う        (思いあぐねる・あぐむ 思い合わせる 思い焦がれる        思い定める 思い過ごす 思い迷う 思い設ける 思いやられる)  およぐ  泳ぎ疲れる   (泳ぎ着く 泳ぎ回る 泳ぎ渡る) おりる  降り立つ おる   折り合う 折り返す 折り重なる 折り重ねる 折り込む 折り畳む      折り曲げる おる   織り上げる 織り込む 織り出す 織りなす 織り交ぜる おれる  折れ合う 折れ曲がる 文型調査の目次へ 複合動詞一覧表へ

文型と用例

あいする
[あいしあう] 人ガ 人ト ・二人はいつまでも愛し合い、助け合って暮らしたそうです。 ・家族が愛し合っていれば、それだけで幸せだ。 ・一郎はゆみ子と愛し合っていたが、ゆみ子の親は一郎をよく思っていなかった。
あおぐ
[あおぎみる] 人ガ 人/ものヲ  ・山のふもとに立って、山頂を仰ぎ見た。今からあそこに行くのだ。 ・あの先生は、私にとっては仰ぎ見るような大先生だ。
あがる
[あがりきる] 人ガ ものヲ (所マデ) ・階段を上がりきったところに小さなドアがある。 ・坂道を上がりきると、町並みの向こうに海が見えた。 [あがりこむ] 人ガ 所ニ ・叔母はとなりの家に上がり込んでおしゃべりをしていた。 ・となりの家の猫がうちの台所に上がり込んでニャーニャー鳴いている。
あきらめる
[あきらめきる] 人ガ ものヲ ・もう絶対受かるはずがないと諦めきっていた。 ・みんな、諦めきったような顔をしているけれど、まだ勝つ望みはあるぞ。 ・諦めろと言われても、彼女との結婚を諦めきれない。 (あきらめきれる)
あきれる
[あきれかえる] 人ガ ものニ ・市長の無責任さにあきれかえってしまった。 ・学生たちの態度の悪さには、あきれ返ってものも言えない。 [あきれはてる] 人ガ ものニ ・母は、毎日毎日の弟のいたずらにあきれ果てていた。 ・おやの財布から金をとるなんて、あきれはてた子だ。
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あける(開・明)
[あけくれる] 人ガ ものニ ・家事に明け暮れる毎日です。 ・去年一年間は、受験勉強に明け暮れた毎日だった。 ・毎日、小さな子供たちの世話に明け暮れています。 ・政治家は相も変わらず政争に明け暮れている。 [あけはなす] 人ガ ものヲ ・久しぶりにいい天気だ。湿ったへやに風が入るように、窓を大きく開け放した。 ・開け放された窓から、小鳥が空へ飛んでいった。 [あけはなつ] 人ガ ものヲ   ・ゆみ子は部屋に入ると、まどのカーテンをさっと開けはなった。 [あけはらう] 人ガ ものヲ ・となりの部屋との間のふすまを開け払って、宴会場にした。 ・長い間閉め切っていた窓を開け払って、外の乾いた空気を家中に満たした。 [あけわたす] 人ガ 人ニ ものヲ ・部屋代が払えず、部屋を明け渡すはめになった。 ・戦いに敗れた戦国大名が城を明け渡した。
あずける
[あずけいれる] 人ガ ものニ ものヲ  ・銀行に老後のためのお金を預け入れてある。 ・使おうと思って引き出した金を、また預け入れた。
あそぶ
[あそびあきる] 人ガ   ・浦島太郎は竜宮城で遊び飽きてしまい、家に帰ることにしました。 ・もう新宿(しんじゅく)も遊びあきた。 [あそびあるく] 人ガ 所ヲ ・その頃の私は、毎晩新宿あたりを遊び歩いていた。 ・仕事をやめて、何年間かあてもなく南米を遊び歩いていたとき、彼と出会った。 [あそびくらす] 人ガ (時ヲ) ・彼は毎日仕事もせずに遊び暮らしているそうで、うらやましい話です。 ・ぶらぶら遊び暮らして一生を過ごせればいいのだが、そうもいかない。 [あそびほうける] 人ガ ・うちの息子は浪人のくせに、ちっとも勉強しないで毎日遊びほうけている。 [あそびまわる] 人ガ 所ヲ  ・若いころはあの男といっしょにずいぶんあちこち(を)遊び回ったものだ。
あたためる
[あたためなおす] 人ガ ものヲ ・スープがさめてしまったから温め直しましょう。 ・温め直したご飯に納豆をかけて、おいしく食べた。 
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あたる
[あたりちらす] 人ガ 人ニ ・父は、仕事がうまく行かず、家族や犬に当りちらしている。 ・部長に叱られてイライラし、自分の部下に当り散らすなんて、最低の課長だね。
あつかう
[あつかいかねる] 人ガ 人・ものヲ ・新しいチームは、自分勝手な選手ばかりで、どうにも扱いかねた。 ・彼は自分の大きな体を扱いかねているようだ。 [あつかいなれる] 人ガ 人・ものヲ ・この店は外国人を扱いなれているから、わからないことはどんどん店員に聞いて。 ・やはり扱いなれた道具はいいね。仕事がはかどるよ。
あてる
[あてこする] 人ガ 人ヲ ・大川さんの「いつもおくれて来る人」というのはわたしを当てこすっているのだろう。 ・「鈍感な人はいいねえ」などと当てこすり(=当てこすることば)を言われても、田中さんは  ぜんぜん気にしない。 [あてこむ] 人ガ ものヲ ・今日のお祭りを当て込んでおもちゃをたくさん仕入れたんだが、あんまり売れなかった。 ・ここでお弁当を売ればもうかると、人出を当てこんでたくさんおみせが出ている。 [あてつける] 人ガ 人ニ ・「誰かさんみたいな失敗はしない」なんて、わたしにあてつけるような言い方はやめて ください。 ・夫はいつも「この女優さんも、中年になると太るのかな〜」などと、私に当てつけるよ  うに言う。私は中年になって急に太ったからなあ。 [あてはまる] ものガ ものニ ・文中の空欄に当てはまることばを次の中から選んで入れなさい。 ・この時期になって、この募集条件にぴったり当てはまるような人を探すのは難しい。 ・実際に実験をしてみると、その結果の数字は、法則がうまく当てはまらないことも多い。 [あてはめる] 人ガ ものヲ ものニ ・計算問題を公式に当てはめて解こうとしたが、うまくいかなかった。 ・この古い学説を現代の複雑な国際経済の状況に当てはめるのは無理だ。
あばれる
[あばれくるう] 人・ガ  ・その人は暴れ狂う馬を恐れず、ゆっくりと近づいていった。 ・スサノオノミコトは天の世界で暴れ狂った。 [あばれだす] 人ガ  ・さっきまでおとなしくしていた馬が突然暴れ出した。 ・飲み屋が並ぶ裏通りで数人の酔っぱらいが暴れ出し、大騒ぎになった。 [あばれまくる] 人ガ ・主人公が敵地におどり込んで暴れまくるところがこの映画の見せ場だ。 ・あの男は、若い頃はあちこちで暴れまくっていたが、最近はおとなしくなった。 [あばれまわる] 人・ガ (所ヲ) ・暴れ回る暴走族を厳しく取り締まるよう、警察に要請した。 ・3才と4才のちびが家の中を暴れ回って、母親を困らせている。
あびせる
[あびせかける] 人ガ 人ニ ものヲ ・台所に入ってきた泥棒に熱湯を浴びせかけた。 ・まちで、ひどいことばを浴びせかけられた。
あふれる
[あふれおちる] ものガ ものカラ  ・目からなみだが溢れおちた。 ・洪水で水かさが増したダムから水があふれ落ちている。 [あふれかえる] 人・ものガ ものニ ・事故で電車が不通になり、ホームに乗客があふれかえっていた。 ・中央の舞台には光が溢れかえり、彼女の美しさを照らし出していた。 [あふれだす] ものガ ものカラ ものニ ・川の水が堤防から外へ溢れ出した。 ・長い間抑えていた言葉が彼の口からあふれ出すように出てきた。 [あふれでる] ものガ ものカラ ものニ ・あとからあとから涙があふれ出てきて止まらなかった。 ・バーゲン会場に入りきれず、おきゃくが外にあふれ出た。
あむ
[あみあげる] 人ガ ものヲ ・母は一晩(ひとばん)でセーターを編み上げてしまった。 ・この歌集は一人の人が編んだものではなくて、おおぜいの人の手によってだんだん  編み上げられたのではないかと、今では考えられています。 [あみだす] 人ガ ものヲ ・彼女は何日も考えつづけ、新しい方法を編み出した。 ・新型の編み機が美しい花模様を次々と編み出していく。
あゆむ
[あゆみさる] 人ガ (所カラ) ・ラストシーンで、ヒーローは悠々とその場から歩み去っていった。 ・まっすぐに続く道をゆっくりと歩み去る彼の後ろ姿が今でも目に浮かぶ。 [あゆみだす] 人ガ (ものヲ/ものニ) ・われわれの事業がその第一歩を歩みだしたのは、もう15年も前のことだ。 ・お二人は、今日から新しい人生に歩み出されるのです。 [あゆみよる] 人ガ 人ニ ・二人は互いに歩み寄って手を固く握り合い、互いの目を見つめ合った。 ・会社側と組合側、対立する両者が歩み寄り、今回の交渉妥結となった。
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あらう
[あらいあげる] 人ガ ものヲ ・シャツとシーツを真っ白に洗い上げ、真っ青な空の下に干した。 ・事件の背景を洗い上げ、関係者の行動を調べつくした。 [あらいおとす] 人ガ ものヲ ・車に付いた泥をきれいに洗い落とした。 ・ズボンに付いた血は、跡も残さず洗い落とされていた。 [あらいきよめる] 人ガ ものヲ ・神さまにおねがいをする時は、体を洗いきよめる。 ・けさの空は、洗いきよめたようにきれいにはれている。 [あらいだす] 人ガ ものヲ ・隠されていた事実をすっかり洗い出すことがまず必要だ。 ・調査によって洗い出された問題点を一つ一つ解決していこう。 [あらいなおす] 人ガ ものヲ ・今までの会社のしごとのやりかたにはいろいろ問題がある。ぜんぶ洗いなおして  (=悪い所があるかどうか調べて)みましょう。 ・タオルの汚れがよく取れていなかったので、もう一度洗い直した。 [あらいながす] 人ガ ものヲ ・早くお風呂(ふろ)に入ってあせを洗いながしたい。 ・目にほこりなどが入ると、なみだが出て、それを洗いながしてくれる。 あらす [あらしまわる] 人ガ 所ヲ ・警察署長となった彼は、市の周辺を荒らし回っていたギャングのボスをとらえ、刑務所  に送り込んだ。 ・町のゴミ置き場を荒らし回るノラ猫を何とかしないといけない。
あらそう
[あらそいあう] 人ガ 人ト ものヲ ・同じ日本のチームどうしで優勝を争い合うことになった。 ・ボスの突然の死のあと、ギャングたちがボスの座を争い合った。
ある
[ありあまる] ものガ ・外資ファンドが有り余る資金を使って、中堅企業の買収をねらっている。 ・ちょうど体力が有り余っていた時だったので、引っ越しを手伝うことにした。 [ありうる] ものガ ・「そんなバカな! ありえない!」「いや、そういうことも十分ありうる。」 ・無防備な今の日本では、どういう事態もありえます。 ・常識的には絶対にあり得ない話だけれど、あの男が絡んでいるとなると、あり得ること  かもしれない。 [ありつく] 人ガ ものニ ・寒い山道を迷い歩き、山小屋にたどり着いて、やっと暖かい食事にありついた。 ・大学を卒業しても仕事がなく、どうにかありついた仕事はチラシ配りだった。 [ありふれる] ものガ ところニ? ・「こんなありふれた話が、何でベストセラーになるんだろう?」「ありふれているから  こそ、みんなが安心して読める、軽い小説になっているんだよ。」 ・人生の大部分は、ありふれた会話、ありふれた風景、ありふれた毎日からなっている。  しかし、その中にキラッと光る何かがあれば、生きて行くに値する人生となるのだ。
あるく
[あるきだす] 人ガ ところヲ ・「では、出発!」という合図とともに、300人のお年寄りが元気よく歩き出した。 ・どんな道も、まず歩き出さないと進まない。仕事も同じだ。まず始めてみることだ。 [あるきつかれる] 人ガ ・一日中あちこち歩き回って、本当に歩き疲れた。 [あるきつづける] 人ガ ところヲ ・初めて参加した80kmウオーキング大会。どこまでもどこまでも、ただただ、歩き続けた。・道に迷ったような気がして不安になったが、何も考えずに山道をひたすら歩き続けてい たら、見慣れた風景に出た。  [あるきまわる] 人ガ 所ヲ ・いい考えが思いうかばないので、へやの中をぐるぐる歩きまわった。 ・町中を歩き回って子供の三輪車を捜したのだが、どうも気に入ったものが見つからない。
あれる
[あれくるう] 人・ものガ ・ゆうべは一晩中、暴風雨が荒れくるっていた。 ・つまは、わたしの浮気を知って荒れくるった。 [あれはてる] ものガ ・長い間続いた戦争が終わり、荒れ果てた町の中で人々は未来の幸せを夢見ていた。 ・独裁政権とクーデターの連続で、国土も、人心も荒れ果てていた。
あわてる
[あわてふためく] 人ガ ・友だちが慌てふためいて走って来て言った。「たいへんだ。また授業料が上がるそうだ。」 ・A:そんなに慌てふためいて、どこへ行くんですか。  B:家を出る時にアイロンのスイッチを切らなかったような気がするんです。
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いう
[いいあう] 人ガ (人ト)ものヲ  ・久しぶりに古い友人と会い、冗談を言い合って楽しかった。 ・小山氏は大山氏について、大山氏は小山氏について、おたがいに陰で悪口を言い合っ  ている。 ・夫とほんのつまらないことでどちらが悪いか言い合ってしまった。夜は仲直りしたけれど。 [いいあてる] 人ガ ものヲ (文ト) ・山田先生はわたしのことばをきいて、わたしの生まれた所をずばりと言いあてた。 ・占い師(うらないし)はわたしの手相(てそう)を見てわたしの年やかぞくの数などを  ぴたりと言いあてた。 [いいあやまる] 人ガ ものヲ ものト/文ト ・ついブロッコリーをカリフラワーと言い誤ってしまい、八百屋のおばさんに笑われた。 ・大事な席で客の肩書を言い誤り、あとで部長に厳しく叱られた。 ・車内放送で車掌が次の駅名を言い誤ったのに気づき、子供が、ん?という顔をした。 [いいあらそう] 人ガ 人ト  ・となりのへやから人が言いあらそっているような声がきこえてきた。母の遺産をめぐっ  て兄と姉が言い争っていたのだ。私も加わらなくちゃ。 ・ここは人が言いあらそうようなこともない平和なまちだ。 [いいあらためる] 人ガ ものヲ ものト ・「成人病」という言葉は「生活習慣病」と言い改めるようになった。 [いいあらわす] 人ガ ものヲ (ものデ) ・自分の考えていることをことばで言いあらわすのは意外にむずかしい。 ・わたしのこの感謝の気持ちをどう言いあらわしたらいいのでしょうか。 [いいあわせる] 人ガ  ・きのうは言い合わせたように、みんなが赤いネクタイをして来た。 [いいおく] 人ガ ものヲ/文ト  ・父は自分のいない間に客が来たら、父が帰ってくるまで待ってもらうようにと言いおい  て出かけた。 [いいおくれる] 人ガ ものヲ ・「言い遅れましたが、私はこういうものです」と言いながら、その男は名刺を出した。 ・ディベートは気合が大事だ。一度言い遅れてしまうと、後から言っても負けてしまう。 [いいおとす] 人ガ ものヲ  ・先ほど言いおとした事が一つございます。 ・言うべきことを言い落とさないよう、メモを見ながらしゃべった。 [いいかえす] 人ガ 人ニ ものヲ ・こちらの痛い所ばかりずばずばとついて来るので、ひとことも言い返すことができな かった。 ・あなたはおとなしすぎる。あんなふうに言われてだまっていることはない。少しは  言い返してやればいいじゃないか。 [いいかえる] 人ガ ものヲ ものニ/ト ・この話はこのままではむずかしいから、子どもに話す時はやさしいことばに言いかえた  ほうがいい。 ・温度によってここの電圧が変わります。言いかえれば、電圧をはかれば、温度が分かる  というわけです。 [いいかける] 人ガ ものヲ/文ト ・彼女は何か言いかけて、そのまま黙ってしまった。 ・A:ねえ、じつはきょう....いいわ、何でもない。  B:何だい。言いかけてとちゅうでやめるなんて、気持ちが悪いじゃないか。 [いいかねる] 人ガ ものヲ/文ト  ・さすがに義母への批判は言いかねた。 ・いそがしい時にきゃくに来られてこまった。いそがしいから帰ってくれとも言いかねて、  三時間もむだにしてしまった。 ・きゅうにお前の妹がすきかなんてきかれても何とも言いかねるよ。 [いいかわす] 人ガ 人ト ものヲ ・朝の光の中で、町の人々と朝のあいさつを言い交わして、また新しい一日が始まった。 ・本屋の店員と、隣の喫茶店のウエイトレス、二人は三年前から言い交わした仲だった。 [いいきかす・きかせる] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト/文ヨウニ  ・子供に世の中の常識をよく言い聞かした。 ・子どもが悪いことをした時は、ただ叱るのではなくて、なぜそれが悪いのか、よく言い  きかしたほうがいい。 ・この子には、あなたの言う事をよくきくように言いきかしましたから、どんどん仕事  をさせてください。悪い事があったらどんどん叱ってください。 ・村の古老は若者たちに古くから伝わる教えを言い聞かせた。 ・私は自らに言い聞かせた。お前は彼のような天才ではない、地道に進め、と。 [いいきる] 人ガ ものヲ/文ト ・その子役は、長いせりふを一気に言い切った。 ・彼女は、あんな人に負けるわけがない、と強く言い切った。 [いいくらす] 人ガ ものヲ/文ト ・うちの娘は、「なんか面白いことないかなあ」と毎日言い暮らしている。子供が毎日を  楽しく過ごせなくてどうする! 大人はもっと大変なんだぞ。 ・家内は朝から晩まで忙しい、忙しいと言い暮らしている。まあ、個人商店の嫁に来たん  だから仕方がないのだが、一度ゆっくり温泉にでも連れていってやろう。 [いいくるめる] 人ガ 人ヲ 文ト  ・あの男はよの中のことを知らないから、ひと月でお金が二倍にふえると言いくるめられ  てお金をだましとられたらしい。 ・わたしは子どもじゃないから、そんなばかばかしい話で言いくるめられたりしない。 ・仕事になれたら、月に50万円ぐらいかせげるようになるなどと言いくるめられてセール  スマンになったが、とてもむりだ。 ・組合との団交で、黒を白と言いくるめるような会社側の説明に、組合員は怒りの声を挙  げた。 [いいこめる] 人ガ 人ヲ ・夫婦げんかはするもんじゃない。何を言っても、家内に言い込められ、丸め込まれてし  まう。口では女に勝てない。 ・職場にやたらと自慢話をして偉そうにする同僚がいる。何とかあの男を言い込めてやり  たいものだ。 [いいしぶる] 人ガ ものヲ ・母に結婚当時のことを聞こうとしたが、なぜか言い渋った。どうやら照れくさいらしい。 ・彼が会社をやめた理由は聞き出せたが、そのあとの仕事については言い渋った。あまり  まともな仕事ではなかったようだ。 [いいすぎる] 人ガ (人ニ) ものヲ  ・A:山中先生の説明は長くて、分かりにくいね。  B:あの先生はよけいな事を言いすぎるんだ。 ・さっき、わたしは言いすぎました。ごめんなさい。 ・「お前なんかいてもいなくても同じだ。」なんて言いすぎた。ほんとうの気持ちじゃない。 [いいすてる] 人ガ 文ト ・おこったきゃくは「こんなみせで二度(ど)と買わないぞ。」と言いすてると、出て  行った。 ・「もうあなたとは会いたくない。」彼女はそう言い捨てて、立ち去った。 [いいそえる] 人ガ ものヲ/文ト ・自分の考えを少し述べた後、彼は言い添えた。「で、あなたの考えは?」 ・蛇足ながら、次のことを言い添えさせていただきます。それは、子供を、大人の都合の  いいように育ててはいけないということです。以上です。 [いいそこなう/いいそこねる] 人ガ ものヲ  ・大西さんに会ったらお礼を言おうと思っていたのだが、しごとがいそがしくて、言い そこなって/言いそこねて しまった(=言うことができなかった)。 [いいそびれる] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト ・きょうこそはかのじょに「結婚(けっこん)してください。」と言おうと思って家を  出たのだが、はずかしくて、言いそびれてしまった。(=言うチャンスが見つけられな  かった) ・中西さんにおわびをしようと思っていたのだが、つい言いそびれてしまった。
全体一覧表へ  ア行目次へ [いいたす] 人ガ ものヲ ・以上でお話は終わりなのですが、いくつか言い足しておきたいことがあります。 ・担当者の長い説明のあと、その上司というのがまたいろいろと言い足して、聞いている  こっちはいいかげん疲れてきた。 [いいだす] 人ガ ものヲ/文ト ・旅行はあなたが言い出したことだから、あなたが計画をたててください。 ・食事がはじまってしばらくすると、子どもがガスのにおいがすると言い出した。 [いいたてる] 人ガ ものヲ ・互いに相手の非を言い立てるばかりで、ちっとも議論が進まない。これが国会か。 ・小さなミスをとやかく言い立てられて腹が立ったが、じっと我慢して聞いていた。 [いいちがえる] 人ガ ものヲ ものト ・私が大事なセリフを言い違えてNGとなった。また同じ場面のやり直しだ。 ・「黒白をつける」というつもりが、「紅白をつける」と言い違え、気づいて赤面した。 [いいつかる] 人ガ 人カラ/ニ ものヲ/文ト ・部長からこちらの作業を手伝うようにと言いつかっております。 ・このてがみを小西先生にわたすように(と)言いつかって来ました。 [いいつくす] 人ガ ものヲ ・この気持は言葉では言い尽くすことができない。 ・すべてを言い尽くそうとしているかのように、死を前にした老人は話し続けた。 ・あなたの功績は、どんなに言葉を尽くしても言い尽くせないほど大きなものです。 [いいつくろう] 人ガ ものヲ (文ト) ・自分の間違いを言いつくろうのはよしなさい。みっともない。 ・愛人から電話がかかってきて、妻の手前、うまく言いつくろうのに苦労した。 [いいつける] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト ・弟はわたしのしっぱいを父に言いつけた。 ・わたしはしっぱいのことを弟に言いつけられた。 ・大山先生は学生にてがみを中山先生にとどけるように言いつけた。 ・私は上司に用を言いつけられて、隣の部署へ書類を探しに行った。 [いいつたえる] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト ・この村に長く言い伝えられている伝説がある。 ・今回の災害と、それに対する人々の戦いは、末永く言い伝えられるべきものだ。 [いいつづける] 人ガ (人ニ) ものヲ/文ト ・相手が納得するまで、くり返し同じことを言い続けるしかない。 ・子供はいやだいやだと言い続けていたが、おやつをやらないぞと言ったら、やっと注射  をさせた。 [いいとおす] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト  ・警察では何も知らないと言い通していたが、帰りの飲み屋でぽろっと見たことを話した。 ・お前があくまでウソを言い通すつもりなら、こっちにも考えがあるぞ。  [いいなおす] 人ガ ものヲ  ・説明の最初の部分を間違ってしまい、あとで言い直した。 ・わたしはフランス語がまだへたなので、何度もまちがえた。それで何度も言いなおして いたら、話が分からなくなった。 [いいならわす] 人ガ 文ト  ・この地方では昔から、正月に仕事をしてはいけないと言いならわして来たそうです。 [いいぬける] 人ガ ものヲ/文ト  ・あいつは上司に間違いを指摘されても、上手に言い抜けてとがめられずにやってきた。 ・警察の追及もうまく言い抜けてかわしてきたそうだ。 [いいのがれる] 人ガ ものヲ/文ト ・首相は発言の矛盾をつかれたが、冗談でごまかし、何とか言い逃れた。 ・どう言い逃れようとしても、彼に責任があることは明らかだ。(責任を) [いいのこす] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト  ・何か言い残したことはないか。 ・父は、兄弟五人でなかよくくらしなさいと言い残してなくなった。 [いいはる] 人ガ 文ト  ・このしごとはじぶんがやると山田さんはあくまでも言いはった。 ・自分はまちがっていないと、田中さんは強く言いはった。 [いいひろめる] 人ガ 人ニ ものヲ ・戦争が起こるといううわさを世間に言い広めて、人々の不安をかき立てようとしたスパ  イが捕まった。 ・ありもしないことを社会に言い広めようとして本を書く「予言者」が時々いる。 [いいふくめる] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト/文ヨウニ ・あなたの言うことをよくきくようにこの子に言いふくめて(=言いきかせて)おきまし たから、どんどん仕事を言いつけてください。 ・ここで見たことはいわないように(と)言いふくめられた。 [いいふらす] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト ・だれかが、うちのみせではりょうりに犬の肉をつかっていると言いふらしているらしい。 どうして分かったんだろう。 ・この事をみんなに言いふらしてやる。 [いいふるす] 人ガ ものヲ ・彼の最新作は、言い古された表現ばかりを使ったまったく価値のない小説だ。 ・校長は、言い古されたことわざを使ってさも偉そうに話す。子供が聞くわけがない。 [いいまかす] 人ガ 人ヲ  ・もう家内とはけんかをしないことにしているんです。いつもわたしが言いまかされてし  まうから。 ・兄が妹に言い負かされて、ひっぱたいてしまい、母に叱られた。 ・議論は相手を言い負かすためにするんじゃない。正しい結論を得るためにするんだ。 [いいまぎらす] 人ガ ものヲ ・主任は自分の立場が悪くなると、あれこれ言って言い紛らしてしまう。 ・論点をずらし、劣勢を何とか言い紛らして、討論を終えた。 [いいまくる] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト ・子供どうしのけんかを聞いていたら、自分の主張ばかり言いまくって相手の言うことを  ぜんぜん聞かない。われわれ夫婦の悪いところがすっかり遺伝しているようだ。 ・歩いていたら自転車をぶつけられ、文句を言ったらそのおばさんにギャンギャンワアワ  ア言いまくられて、いやまいった、まいった。 [いいもらす] 人ガ ものヲ  ・さっき言いもらしたことがありますので、ちょっと言わせてください。 ・電話で用事を伝えたのだが、急いでいたのでかんじんなことを言い漏らした。 [いいよどむ] 人ガ (ものヲ) ・彼女は続きを話そうとして、一瞬、言いよどんだ。いやな光景を思い出したらしい。 ・大勢を前にして緊張していたせいか、言葉が出てこなくてしばらく言いよどんだ。 [いいよる] 人ガ 人ものヲ ・誰か言い寄ってくるような人はいないかなあ。 ・戦争で夫を失ったあと、言い寄る男もいたようだが、彼女は独身を貫いた。 [いいわすれる] 人ガ 人ニ ものヲ/文ヲ  ・さっき言い忘れたことがあります。明日、それぞれ自分のハシを持ってきて下さい。 ・最初に言おうと思っていたのに、言い忘れてしまったので最後に言った。 [いいわたす] 人ガ 人ニ ものヲ/文ト  ・校長はその学生に三日間の停学を言いわたした。 ・裁判長は被告に四年の刑を言い渡した。
いかす
[いかしきる] 人ガ ものヲ ものニ  ・経験を生活に生かしきっていない。 ・この選手は、自分の恵まれた能力を活かしきっていないように思われる。
いかる
[いかりくるう] 人ガ ものニ ・部長は部下の失態に怒り狂った。 ・ここで、踊り手はさも怒り狂ったように激しく動き回る。一つの見せ場だ。 全体一覧表へ  ア行目次へ
いきる
[いきかえる] 人・ものガ  ・水をやったら、元気のなかった花が生き返った。 ・帰り道が寒くて死にそうな気がしたけど、温かい風呂に入ったら、生き返ったよ。 [いきつづける] 人・ものガ ・山田先生の精神は今でも生きつづけています。 [いきながらえる] 人ガ  ・私のような者がこの歳まで何とか生き長らえてこられたのは、ひとえに家族の助けによ  るものです。 ・王亡きあと、おめおめと生き長らえて、何のかいがあろうか。殉死するのみじゃ。 [いきぬく] 人ガ ものヲ ・きびしいよの中を生きぬく力を身につけなさい。 ・祖母は苦しい時代を生き抜いてきた。 [いきのこる] 人・動物ガ  ・ひこうきがおちて、ほとんどの人がなくなったが、子どもが一人だけ生きのこった。 ・動物は子どもや卵をたくさん生むが、その中で生きのこるものはとてもすくない。 [いきのびる] 人・動物ガ  ・あの戦争と敗戦の混乱の時期を何とか生き延びてきた。 ・人類は千年後まで生きのびることができるだろうか。
いく → ゆく
いじめる
[いじめぬく] 人ガ 人ヲ ・姑は若い嫁をいじめて、いじめて、いじめ抜いた。 ・この子はまわりの人たちにいじめぬかれたので、すっかり性格がかわってしまった。
いためる
[いためつける] 人ガ 人ヲ ・若造が生意気なことを言うので、少し痛めつけてやった。 ・悪いやつらを痛めつけてやれ。
いばる
[いばりちらす] 人ガ (人ニ) ・お父さんは家族に威張り散らしているが、おばあさんには頭が上がらない。 ・自分の社員に対してはいつも威張りちらしている社長が、親会社の社員にはペコペコ頭を 下げている。なさけない話だ。
いむ
[いみきらう] 人ガ 人・ものヲ ・まるでヘビやマムシを忌み嫌うように、私は彼女に嫌われていた。 ・王女は貧しさを忌み嫌い、目の前のそれが存在しないかのように振る舞った。
いる居る
[いあわせる] 人ガ 所ニ ・ちょうどそこに居合わせた人たちを誘って、河原へ花火を見に行った。 ・事故の時、現場に居合わせた人々は揃って次のようなことを証言した。 [いすわる] 人ガ 所ニ ・理事長の息子というだけで、能力のない人間が校長の地位に居座っている。 ・へや代をはらわない人にアパートにいすわられて、こまっています。 [いつく] 人ガ 所ニ ・のらねこがわが家の庭に居着いてしまい、子猫まで産んだ。 ・離婚して戻ってきた娘が家に居着いてしまいそうだ。誰かいい相手はいないか。 [いなおる] 人ガ ・花瓶をこわしたあと、はじめはあやまっていた山田はそのうち「こわしたのも悪いが、  もともとこんな所に花瓶をおくのが悪いんだ。」といなおった。 [いならぶ] 人ガ 所ニ ・とつぜん入ってきた会長は、居並ぶ重役たちに目もくれず、社長に近づいていった。 ・きら星のごとく居並ぶスターたちの中に、最優秀新人賞の彼女がいた。 [いのこる] 人ガ 所ニ ・私だけが仕事が終わらず、誰もいないオフィスに居残って仕事を片づけた。 ・仕事時間に遊んでいた社員を居残らせ、みっちり仕事をさせた。
いる入る
[いりくむ] ものガ  ・入り組んだ迷路のパズルを何時間もかかってやっと解いた。 ・我が社とAグループの企業とは、長い取引を通じて、入り組んだ関係になっている。 [いりびたる] 人ガ ものニ ・あの頃は毎日毎日パチンコ屋に入り浸って、朝から晩までパチンコづけになっていた。 ・会社をやめ、何もする気にならず、酒場に入り浸っていた。  [いりまじる] ものガ ものト ・この音楽は、原色が入り交じった、南国の強烈な自然を感じさせる。 ・様々な職業の経験者が入り交じった個性的なチームを作りたいと思っています。 [いりみだれる] 人・ものガ 人・ものト ・会場の中は強烈な音と光が入り乱れ、若者のエネルギーが充満していた。 ・敵味方が入り乱れた戦場で、互いに殺し合う長い一日が終わり、死体の山が残された。
いる射る
[いとめる] 人ガ 人・ものヲ ・ねらっていた獲物をついに射止めた。 ・独身時代の長かった彼も、とうとう意中の人を射止めた。
いれる
[いれあげる] 人ガ ものニ ・兄は切手あつめにとても入れ上げている。(=むちゅうになっている。) ・あの男は銀座のバーのホステスに入れあげている。  (☆「入れ上げる」のはあまり良くないと思われている。) [いれかえる] 人ガ ものヲ ものト /(ものカラ)ものニ ・ラジオの電池を入れかえよう。 ・この箱の中の物をこちらの箱に入れかえてください。 [いれかわる] 人・ものガ 人・ものニ/ト (ものヲ) ・景色を見たくなったので、窓際に座っていた夫と(席を)入れ替わった。 ・金庫の中でダイアモンドのゆびわがガラスのゆびわに入れかわっていた。 [いれこむ] 人ガ ものニ ・山田さんはこの仕事にかなり入れこんでいますね。(=いっしょうけんめいやっている) ・実現の可能性が低い計画にあんまり入れ込むと、ダメだったときにがっくり来るよ。 [いれちがう] 人・ものガ 人・ものト ・道具の場所が入れ違ってるよ。 ・「田中さん、いる?」「さっき出ていったよ」「じゃあ、ちょうど入れ違っちゃったんだな」 [いれなおす] 人ガ ものヲ (ものニ) ・どうも違和感があるので、入れ歯をはずし、ゴミをとってから入れ直した。 ・どうも気合いが入っていないようなので、円陣を組み、声を出して気合を入れ直した。 [いれわすれる] 人ガ ものヲ ものニ ・かばんに辞書が入っていない。入れ忘れたらしい。ないと困るんだけど。
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うえる
[うえかえる] 人ガ ものヲ 所ニ ・裏庭の桜の木を門のそばのほうへ植え替えよう。 ・苗を植え替える時は、気温と水やりに注意が必要です。 [うえこむ] 人ガ 所ニ ものヲ ・人形の頭には動物の毛が植え込んであります。 ・花壇の前のほうに水仙の球根を植え込んだ。うまく咲いてくれるといいな。 [うえつける] 人ガ 人ニ ものヲ ・子どもたちに親を大切にする気持ちをよく植え付けるべきだ。 ・へんな考えを子どもに植え付けないでください。
うかぶ
[うかびあがる] ものガ 所ニ  ・いけの水面にあわが浮かび上がってきた。 ・この国では、社会の上のほうに浮かび上がろうとしてもむずかしい。 ・霧がはれて、山かげがむこうに浮かび上がった。(=見えてきた) [うかびでる] 人ガ 所ニ ・その名前を聞いたとき、20年前の小学生の顔が心の中に浮かび出てきた。 ・月に照らされた水面に、小さな動物の顔がぽっかり浮かび出たのが見えた。
うかれる
[うかれだす] 人ガ  ・音楽が流れ、酒が入り、みんないい気持ちになって浮かれ出した。 [うかれでる] 人ガ 人ものヲ ・あんまり気持ちのよい風が吹いているので、飲み屋で飲んでいた連中が浮かれ出てきて、  大きな桜の木の下で車座になって飲み始めた。
うく
[うきあがる] ものガ 所カラ  ・水のそこからあわが浮き上がってきた。 ・海を見ていたら、波の間から人の頭がぽっかりと浮き上がった。 [うきだす] ものガ 所ニ ・その紙を火であぶると、字が浮き出します(=見えてきます)よ。 ・このとけいは、このボタンをおすと、ここに日付が浮き出します。 ・重い物を持った時、父のうでに血管が浮き出した。 [うきたつ] ものガ  ・春になると、何となく気分が浮き立ってきて、旅に出たくなる。 ・遠足の子供たち。声が浮き立っていて、喜びの気持ちが押さえきれないようだ。 [うきでる] ものガ 所ニ ・その老人はそうとうの年なのだろう。うでには血管が浮き出ている。 ・青い磁器の表面に、龍の形が浮き出ていた。
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うける
[うけあう] 人ガ ものヲ ・あの人は正直ですよ。人物はわたしがうけあいます。 ・あなたが品質をうけあうというのなら、それを買うことにしよう。 [うけいれる] 人ガ ものヲ   ・あなたの提案はとても受け入れることはできません。 ・A国は外国の難民をいつでも受け入れている。 ・どこの文化でも、外国の文化を受け入れることによって、いっそうゆたかなものになるものだ。 [うけおう] 人ガ ものヲ (人カラ) ・あの工事はA社が請け負うことになったそうだ。 ・いま、ビルの建設を三つも請け負っているから、とてもいそがしい。 ・政府から請け負った仕事をやっているが、もうけが少なくて割に合わない。 [うけそこねる] 人ガ ものヲ ・打球を受け損ねて腹に受け、息が詰まった。  ・日時を間違えて無料の予防接種を受け損ねてしまった。自費で申し込まないと。 [うけそんじる] 人ガ ものヲ ・ゴール下で味方のパスを受け損じ、左手の中指を突き指してしまった。 ・相手の攻撃を受け損じて、一気に敗勢となった。 [うけだす] 人ガ ものヲ ・そろそろ寒くなってきたから、冬のボーナスが入ったら、その金でコートを受けだそう。 [うけつぐ] 人ガ ものヲ (人カラ) ・兄は父の性格をうけついで、とても明るい。 ・このお店は100年の伝統をうけつぐ古いお店です。 ・伝統をうけつぎながらも、新しい時代にも合うものを作らなければならない。 [うけつける] 人ガ ものヲ ・ハイキングの参加の申し込みはここで受け付けています。 ・テストの時は質問は受け付けません。 ・あの会社は客からの苦情を受け付けないそうだ。 [うけとめる] 人ガ ものヲ ・立ち会いで相手の出足をしっかり受け止めて、まわしをとりにいった。 ・彼は私の気持ちをまっすぐに受け止めてくれて、いっしょに生きていこうと言ってくれました。 [うけとる] 人ガ 人カラ ものヲ / ものヲ ものト ・家を出たとき、ちょうど来た郵便屋さんからハガキを受け取った。 ・その手紙を受け取ったのは、たしか月よう日のことだ。 ・給料はあちらのカウンターで受け取ってください。 ・相手が黙っていたのを承諾したものと受け取ったが、違ったようだ。 [うけながす]人ガ ものヲ ・兄は、よっぱらいの言うことを初めは軽く受け流していたが、とうとうおこり出した。 ・あの人の言うことなんか本気で聞いてはいけません。受け流しておけばいいんですよ。 [うけもつ] 人ガ ものヲ  ・あなたのクラスを受け持っているのはどの先生ですか。 ・私はこのぼうし売り場を受け持っています。
うごく
[うごきだす] ものガ ・ごとん、と音を立てて列車が動き出した。 ・静かに草を食べていたシマウマの群がいっせいに動き出した。 [うごきまわる] 人ガ ・あなたは病人なんだから、動き回らないで、寝ていなさい。 ・母は働き者で、朝から夜まで一日じゅう動き回っている。 ・忙しく動き回っている時は忘れているのだが、夜になって一人になると、 死んだ母のことを思い出す。
うたう
[うたいあげる] 人・ものガ ものヲ ・この詩は、ふるさとに対する詩人の想いを叙情豊かに歌い上げたものだ。 ・採択された宣言は、人権の尊さを高らかに謳いあげている。
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うつ(打・撃・討)
[うちあう] 人ガ 人ト ものヲ ・道場の中から竹刀を打ち合う音が聞こえてきた。 ・両チームがホームランを打ち合い、激しい打撃戦となった。 ・ギャングがピストルを撃ち合ったためにおおぜいがけがをしたそうだ。 [うちあげる] 人ガ ものヲ 所ニ ・打球をレフトに高く打ち上げた。 ・落ちてきたら、今度はもっと、高く、高く打ち上げようよ。 ・日本は来月また、ロケットを打ち上げるそうだ。 ・今回の公演は来週で打ち上げる予定だ。 [うちあける] 人ガ 人ニ ものヲ  ・私は、誰にも言わなかった秘密を、娘に打ち明けた。 ・北山さんの打ちあけてくれた話によると、あの人は初めはこの仕事をするつもりは なかったのだそうだ。 [うちあつまる] 人ガ 人ト ・むかしのなかまとうちあつまって、語り合った。 [うちあてる] 人ガ ものヲ ものニ ・体の大きな男が大声を上げ、頭を地面に打ち当てながら、泣いていた。 ・大きな鉄の球をクレーンでつり下げ、壁に打ち当てて壁を打ちこわそうとしていた。 [うちあわせる] 人ガ 人ト ものヲ / ものヲ ものト ・よし、メンバーは決まった。では、時間と場所を打ち合わせよう。 ・次の会議の予定はあいてのQ社と打ち合わせてきめます。 ・シンバルを力いっぱい打ち合わせた。 ・江戸時代は、石と石を打ち合わせて火をおこした。 [うちおとす] 人ガ ものヲ    cf.撃ち落とす ・妻は台所を飛び回っているハエをスリッパで打ち落とした。さすが元テニス部。 ・空を飛んでいる鳥を銃で撃ち落とした。 ・敵のミサイルを宇宙空間で打ち落とそうという計画が打ち出された。 [うちおろす] 人ガ ものヲ 所カラ ・このホールは、高いティーグリーンからボールを打ち下ろす設計になっている。 ・あのハンマーを打ち下ろす音を聞け。 [うちかえす] 人ガ ものヲ 所へ ・投手の速球をセンターへ打ち返した。 ・海岸のホテルで打ち返す波の音を聞きながら食事をした。 ・敵が撃ってきたのでこちらも撃ち返した。 [うちかさなる] ものガ  ・ひらひらと舞い落ちる花びらが打ち重なり、ピンクのじゅうたんを敷き詰めたようだ。 ・打ち重なる不幸にもめげず、ヒロインが強く生きていく、という映画である。 [うちかつ] 人ガ ものニ  ・いちばん難しいのは、相手に勝つことではなく、自分の恐怖心に打ち勝つことです。 ・自然界は厳しい。生存競争に打ち勝った者だけが生き残ることができるのである。 [うちきる] 人ガ ものヲ ・この議論は、ここでいったん打ち切り、派生した論点を先に片づけます。 ・補助金を打ち切られて、橋の建設計画が継続不可能となった。 [うちくずす] 人・ものガ 人・ものヲ ・我がチームの打撃陣が敵の投手陣を打ち崩した。 ・実験結果の驚くべき意外さが、教授の信念を根底から打ち崩してしまったようだった。 [うちくだく] 人・ものガ ものヲ ・ハンマーでコンクリートの固まりを打ち砕いた。 ・岩をも打ち砕くような波が押し寄せてきた。 ・今回の失策で、彼の望みは完全に打ち砕かれた。 [うちけす] 人ガ ものヲ ・大木くんに奥さんがいるといううわさが本当かどうか聞いてみた。本当だとは言わなか  ったが、そのうわさを打ち消しもしなかった。 ・くびを横にふるのは、打ち消すこと、つまり「いいえ」をあらわします。 [うちこむ] 人ガ ものニ ものヲ ・板に釘を打ち込むのが下手で、工作の時間は失敗ばかりしていた。 ・私は、仕事に打ち込んでいる時は、ほかの事は何も考えません。 ・ギャングの一人が抗争相手の事務所にピストルを撃ちこんだ。 [うちころす] 人ガ 人ヲ ・ハンターが熊を撃ち殺した。 ・ギャングのボスが殺し屋に撃ち殺された。 [うちこわす] 人ガ ものヲ ・その夜の暴動で彼の店は打ち壊されてしまった。 ・我々若者は古い思想を打ち壊し、新しい思想を打ち立てねばならない。 [うちしおれる] 人ガ ・不合格の知らせを聞いて、高山くんはすっかり打ちしおれてしまった。 ・そのころの彼は何をやってもうまくいかず、挫折感に打ちしおれた様子だった。 [うちしずむ] 人ガ ・秋子さんはなぜか、朝からうち沈んでいる。 ・ヒロインの悲しみに打ち沈む表情がたまらなく美しい映画だった。 [うちすえる] 人ガ ものヲ ・国を発展させるためには、まず経済の基礎をしっかりうち据えなければならない。 ・罪人をむちで打ち据え、自白を強要するのが当時のやり方だった。 [うちすてる] 人ガ ものヲ ・昔は、ゴールド・ラッシュでにぎわったこの町も、今では打ちすてられて、おとずれる  人もほとんどいない。 ・人間の醜さに絶望した彼はすべてを打ち捨てて仏門に入った。 [うちそこなう] 人ガ ものヲ ・あまく入ってきた球を打ち損ない、チャンスをつぶしてしまった。 ・久しぶりにかなづちを持ったので、釘を打ち損ない、もう少しで指を叩くところだった。
全体一覧表へ  ア行目次へ [うちたおす] 人ガ 人・ものヲ ・民衆の力が独裁者を打ち倒した。 ・挑戦者がストレート一発でチャンピオンを打ち倒した。 [うちだす] 人ガ ものヲ ・職人が銅板に紋章をあざやかに打ち出した。 ・会社は、社長がかわったのをきっかけに、新しい方針を打ち出した。 ・野党は増税反対の立場を強く打ち出して国民に訴えた。 ・うちのチームの打線はシーズン終盤になってやっと打ち出した。 [うちたてる] 人ガ ものヲ (ものニ) ・新しい時代に合った新しい原則を打ち立てる必要がある。 ・19××年の革命によって、この国に新しい政権が打ち立てられた。 [うちつける] 人ガ ものニ ものヲ ・ガラスがないので、窓に板を打ちつけた。 ・大きな波が岸壁に打ちつけていた。 [うちつづく] ものガ ・うちつづく災害のために、この地方のけいざいは大きな打撃をうけている。 ・あの家では、さいきんかわいそうな事がうちつづいている。 [うちつれる] 人ガ 人ヲ ・夏休みに、いなかにいる兄がかぞくをうちつれて、あそびに来た。 [うちとける] 人ガ 人ト ・新しい学生は、二三日すぎると、みんなうちとけて、よく話をするようになった。 ・息子が外国から連れてきたお嫁さんもすぐに家族とうちとけた。 [うちとめる] 人ガ ものヲ ・ライオンやトラは一発で撃ちとめないと、逆にこちらがやられる。 [うちとる] 人ガ 人ヲ ・敵の大将を討ち取れ。 ・最終回もピッチャーが三人のバッターを苦もなく討ち取った。 [うちなおす] 人ガ ものヲ ・この文章、タイプミスが多すぎるから、もう一度打ち直しておいてくれる?  ・今では布団の綿を打ち直すということはあまりしなくなった。 [うちならす] 人ガ ものヲ ・火事を村の人々に知らせるため、彼は寺の鐘を打ちならした。 ・打楽器が激しく打ちならされ、いよいよ曲のクライマックスを迎えた。 [うちぬく] 人ガ ものヲ ・この工場では鉄の板を型で打ちぬいて、おもちゃを作っている。 ・あたりには頭や胸を打ち抜かれた死体が転がっていて、戦闘の激しさを物語っていた。 ・労働組合は、要求が通るまでストライキを打ちぬくと言っていますよ。 [うちのめす] 人・ものガ 人ヲ ・相手を二度と立てなくなるまで打ちのめした。 ・過酷な運命が彼を打ちのめした。 ・ひどい事を言われたので、わたしはすっかり打ちのめされた。 [うちはらう] 人ガ ものヲ ・押さえても浮かんでくる同僚に対する疑いを打ち払おうとした。 [うちひしがれる] 人ガ ものニ ・事故で両親を同時に失った彼女は悲しみに打ちひしがれ、長い間立ち直れなかった。 ・地震のあとに大雨が続き、人々の打ちひしがれた姿が今も忘れられない。 [うちほろぼす] 人ガ 人ヲ ・平氏は源氏に討ちほろぼされた。 [うちまかす] 人ガ 人ヲ ・特に体が大きいわけではないが、どんな相手も打ち負かす力を秘めていた。 ・P国の軍隊はQ国の大部隊にかんたんに討ちまかされてしまった。 [うちまくる] 人ガ ものヲ ・昨日の試合は毎回ヒットを打ちまくって大勝した。 ・ピッチャーが不調で、一気に打ちまくられてしまい、5点を失った。 ・ギャングたちはまわりを取り囲んだ警察に向かって銃を撃ちまくった。 [うちまける] 人ガ 人ニ  ・ホームランバッターを揃えたあのチームには、くやしいが打ち負けてしまった。 ・日本のテニス界では強打でならす彼も、外国のトーナメントでは打ち負けることが多い。 [うちやぶる] 人ガ 人ヲ ・一回戦から強敵を次々と打ち破って、ついに決勝戦を迎えた。 ・近代の息吹に触れた民衆は因習の壁を打ち破り、新しい時代を作り上げた。 ・P国軍はQ川のたたかいでR国軍を討ちやぶった。 [うちよせる] ものガ 所ニ ・大きななみがいくつも岸に打ちよせている。 ・浜辺には波に打ち寄せられた海草やごみが散乱していた。
うつす移す
[うつしかえる] 人ガ ものヲ 所ニ ・門の前の木がとても大きくなったのでほかのところへ移しかえようと思っている。 ・料理をプレートから小皿にすばやく移し替えた。
うつす写す・映す
[うつしだす] 人・ものガ ものニ ものヲ ・カメラがスクリーンに深海の様子を映し出す。 ・出版界の激動は、現代社会の変化の有様を如実に映し出している。 [うつしとる] 人ガ ものニ ものヲ ・石碑の字なども紙に写しとった物を「拓本(たくほん)」という。 ・この映画は、時代の空気をうまく写し取っている。 [うつしなおす] 人ガ ものヲ ものニ ・これまでの図はあまりうまくなかったので、今年は原本の図を新しく写し直した。 ・このノートは写しまちがいが多い。もういちど写しなおさないとだめだ。
うったえる
[うったえかける] 人・ものガ 人ニ ものヲ ・病人は死ぬ前に何か訴えかけるような目をした。 ・この写真は私たちに命の大切さを訴えかけている。 [うったえでる] 人ガ 人ニ ものヲ ・工場の廃液に苦しんだ人々が裁判所にその被害を訴え出た。 ・政治家と地方警察が、中央に訴え出ようとした民衆を捕らえ、拘束した。
うつる移る
[うつりかわる] ものガ ・世の中は、移り変わろうとしている。 ・季節の移り変わるのを見ながらくらすのはいいものだ。 [うつりすむ] ・静かな田園地帯に移り住んで余生を過ごしたいと言っていた。 ・子供の頃、父の仕事の都合で北海道を転々と移り住んだ。 [うつりゆく] ものガ ・世の中が大きく移りゆく中で、変わらないものを大事にしたい。 ・彼の文章は、移りゆく世相を見事にとらえ、記録にとどめている。 ・季節が移り行き、歳月が流れ行く。
うばう
[うばいあう] 人ガ 人ト ものヲ ・電車のドアがあくと、人々はせきを奪い合った。 ・少ない食料を奪い合うようにして食べた。 [うばいかえす] 人ガ 人カラ ものヲ ・奪われた物を奪い返したい。 ・Pチームに一位の座を奪われた。つぎのしあいで奪い返さなければならない。 [うばいさる] 人ガ 人カラ ものヲ ・あの戦争が私たちの幸福も、生活も、命さえも奪い去ろうとしていた。 ・町の中から自然が奪い去られ、人々の心からみずみずしさが消えていった。 [うばいとる] 人ガ 人カラ ものヲ ・私の地位と財産を奪い取ったのは、なんということか、私の弟だった。 ・彼女は強盗の手からナイフを奪い取り、逆に強盗をおどして財布を奪い取った! 全体一覧表へ  ア行目次へ
うまれる
[うまれあわせる] 人ガ ものニ ・激動の時代に生まれ合わせ、何とか世の中が落ちついたと思ったら、また戦争だった。 ・昔に比べればまったく便利な世の中になった。いい時代に生まれ合わせたものだと思う。 [うまれおちる] 人ガ ものニ ・この世に生まれ落ちて、恋というものを知らずに死んでしまうのはつまらない。 ・何の因果か、こういう親のもとに生まれ落ち、こういう兄弟を持つことになった。 [うまれかわる] 人ガ 人ニ ・仏教では、人も動物も死ぬとつぎに別の動物に生まれ変わると考えられている。 ・今までのことを反省して、生まれ変わった気持ちでしごとをしようと思う。 [うまれそだつ] 人ガ  ・生まれ育ったのは東京ですが、大学の時から大阪に住んでいます。 ・この作家の場合、生まれ育った風土の影響がすべての作品に表れている。 [うまれつく] 人ガ  ・わたしはもともと小さい事を気にしないように生まれついているのです。 ・わたしは生まれついてからまだ、海を見たことがない。 ・弟は生まれついて左目が見えない。 [うまれでる] 人・ものガ ・田んぼでは、この季節に多くの新しい命が生まれ出るのを見ることができます。 ・冬が来て、枯れた草は種を残し、次の春にふたたび新しく生まれ出てきます。
うむ(生・産)
[うみおとす] 人・ものガ 所ニ 人・ものヲ ・ウミガメは砂浜に卵を産み落とす。 ・人はみな、この世に産み落とされ、生きにくい世を生き、またどこかへ去っていく。 [うみだす] 人ガ ものヲ ・女性は新しい生命を生みだし、育てて行く、すばらしい性なのだ。 ・高田は新進の画家としてつぎつぎと新しい作品を生み出している。 ・いいアイデアを生み出すために、常に最新の情報に触れるようにしている。 ・新しい商品を生み出すために会社はとてもたくさんお金をかけている。 [うみつける] 動物ガ ものニ ものヲ ・この虫は木のえだに卵を生みつける。 [うみわける] 人ガ ものヲ ・現在では男女を生み分けることが可能になろうとしている。
うめく
[うめきくるしむ] 人ガ ものニ ・あなたには、悪政にうめき苦しむ民衆の声が聞こえないのか。 ・基地の病院には、敵に撃たれ、傷の痛みにうめき苦しむ兵士たちの姿があった。 [うめきさけぶ] 人ガ ものニ ・いくら映画の中とはいえ、あのうめき叫ぶ声は聞いていて気持ち悪かったね。 ・発作が起こると、苦しみに耐えかねてうめき叫ぶこともあった。
うめる
[うめあわせる] 人・ものガ ものヲ  ・事業での損失を埋め合わせるため、社員のボーナスがカットされるという。 ・どうもご迷惑をおかけしました。今回のことは、いつか必ず埋め合わせますので。 [うめこむ] 人ガ 所ニ ものヲ ・患者の胸に人工心臓を埋めこんだ。 ・このビルの下には、飲み水のタンクが埋めこんであります。 [うめたてる] 人ガ 所ヲ  ・海岸を埋め立てて、工場のための土地を作っています。
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うる
[うりあげる] 人ガ ものヲ ・このデパートでは一日に三億円を売り上げるそうだ。 ・この品物はとても人気があって、きょう一日に五千こを売り上げたそうだ。 [うりあるく] 人ガ ものヲ/所ヲ ・外国の珍しい品物を仕入れて、全国を売り歩いた。 ・昔はとうふ屋が自転車でとうふを売り歩いていたものだ。 [うりいそぐ] 人ガ ものヲ ・お金にこまって家を売り急いだので、あまり高く売れなかった。 ・せんそうのニュースを聞いて株を売り急いだ人がいたので、株のねだんがとても下がった。 [うりおしむ] 人ガ ものヲ ・土地のねあがりをまって売り惜しんでいる人がたくさんいる。 ・あまり売りおしんでいると、そのうち、反対に売れのこってしまいますよ。 [うりきれる] ものガ  ・あの店のチーズケーキは午前中で売り切れてしまうほど、評判らしいよ。 ・この新曲のCDはどこの店でも売り切れてしまっていて、手に入らない。 [うりこむ] 人ガ ものヲ 人・ものニ ・10分あげますから、自分を売りこんでみてください。 ・わたしは新しい発明をしたので、どこかの会社に売りこみたいのです。 ・わたしは歌手やタレントをテレビ局に売りこむという仕事をしています。 [うりさばく] 人ガ ものヲ (人ニ) ・さかながとれすぎて、売りさばくことができない。 ・畑でとれた自慢の野菜を町の人に売りさばいた。 [うりだす] 人ガ ものヲ ・この品物は来月売り出すよていです。 ・たて売り住宅を30戸(こ)売り出します。 ・あの事務所はフィリピン出身の歌手を売り出そうとしている。 ・あれは経済評論家として売り出し中の男だ。 [うりつける] 人ガ ものヲ 人ニ ・あのみせでこわれた物を売りつけられた。 ・あの人は金のありそうな人を見つけると、すぐに古い絵やちゃわんなどを 売りつけようとする。(=むりに買わせる) ・にせ物を売りつけられた。 [うりとばす] 人ガ ものヲ  ・あの男は会社の物をかってに持ち出して売りとばして、そのお金であそんでいたそうだ。 ・昔は、子どもや、女の人を遠くへつれて行って、売りとばすという悪人がいた。 ・先祖伝来の土地屋敷を売り飛ばして、ギャンブルにつぎ込んでしまった。 [うりはらう] 人ガ ものヲ ・死んだ父があつめた古道具は、このちゃわん以外は、みんな売りはらって しまいました(=家にあった物などを売って、家にないようにする)。 [うりわたす] 人ガ ものヲ 人ニ  ・相続した建物を不動産屋に売り渡した。 ・農地改革で、地主の土地が小作人に安く売り渡された。 ・あなたの行為は国を売り渡すようなものだ。 ・悪魔に魂を売ると言うが、いくらぐらいなんだろう。
うれる
[うれすぎる] ものガ ・新商品のソフトクリームは売れすぎて、すぐに材料が切れてしまった。 ・顔が売れるのはいいが、あまり売れすぎると行動が不自由になる。 [うれだす] ものガ ・この小説は、初めはあまり売れなかったが、最近やっと売れ出したようだ。 ・一度売れ出すと、人気が人気を呼び、どんどん売れるようになるものだ。 [うれつづける] ものガ ・この本は5年前に出されてから、ずっと売れ続けているロングセラーです。 ・アイドルを売り出すのは難しくないが、売れ続けるようにするのは大変だ。 [うれのこる] 人・ものガ ・毎年思うんだが、クリスマスケーキが売れ残ったら店員で分けるんだろうか? ・少し前までは、女性がある年齢になると売れ残るかどうかなどと言ったものだが、今は  そんなことを言わなくなった。
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えがく
[えがきあげる] 人ガ ものヲ ・この大河小説は戦後という時代の複雑さを見事に描き上げている。 ・大きな絵だ。中央に神を描き、その周りに世界の諸相がくまなく描き上げられている。 [えがきわける] 人ガ ものヲ ・登場人物の特徴をくっきりと描き分ける作者の技巧に脱帽だ。 ・空の明るさと森の暗さが巧みな表現によってイメージ豊かに描き分けられている。
えぐる
[えぐりだす] 人ガ ものヲ ・彼は人間のもっとも腐った部分をえぐり出すような、そんな映画を作ろうとしている。 ・社会の暗黒をえぐり出す、真のノンフィクションが生まれた。 [えぐりとる] 人ガ ものヲ ・芽の部分には毒がありますから、ていねいにえぐり取ることが大切です。 ・悲劇の主人公は、自ら目をえぐり取って、二度とこの世界を見ることのないようにした。
えらぶ
[えらびだす] 人ガ ものカラ ものヲ ・並んでいるリンゴからおいしそうなものを選び出した。 ・審査委員は、応募作品の中から選び出されたいくつかの優秀作だけを読むことになっている。 [えらびとる] 人ガ ものカラ ものヲ ・3つの中からいちばん好きなものを選び取った。 ・たくさんの中から選び取られたものは、さすがにいいものばかりだ。
える(選)
[えりすぐる]  人ガ 人・ものヲ ・たくさんの応募者の中から選りすぐられたメンバーが舞台に上がった。 ・選りすぐった精鋭が警備している王宮に忍び込むのは不可能だよ。 [えりわける] 人ガ 人・ものヲ ・彼女は持ち前の鋭い感覚で、一流の品と二流品とを厳しく選り分けた。
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おいる
[おいこむ] 人ガ  ・晩年の父は、すっかり老い込んでしまい、元気なころの父を思い出すと悲しかった。 ・人生は昔よりずっと長くなった。還暦や古希と言っても老い込むにはまだ早い。
おう
[おいあげる] 人・ものガ 人・ものヲ ・後ろを振り返ると、2位の選手が追い上げてきた。 ・日本の企業は東南アジアの企業に追い上げられている。 [おいおとす] 人ガ 人ヲ (所カラ) ・彼らは、権力者を追い落として、自分がその位置に立とうとしている。 ・今回の問題を材料にして社長を追い落とそうという動きがあるそうだ。 [おいかえす] 人ガ 人ヲ ・公害企業の社長に面会を求めた弁護士を守衛が追い返した。 ・中央政府は、地方政府の横暴を直訴しようとした農民グループを追い返した。 [おいかける] 人・ものガ 人・ものヲ ・うさぎを夢中で追いかけているうちに道にまよってしまった。 ・青年はゆめを追いかけるものだ。 ・にげ出したうまを五人で追いかけてやっと柵の中に追いこんだ。 [おいかけまわす] 人ガ 人・ものヲ ・子供たちが子犬を追いかけ回して遊んでいる。子犬も楽しそうだ。 ・あいつはまったく女好きで、若い頃から女の尻ばかり追いかけ回していた男だ。 [おいこす] 人・ものガ 人・ものヲ ・日本はこの100年ぐらいの間、「西洋に追いつけ、追いこせ」と言ってがんばってきた。 ・後ろから来たスポーツカーに追いこされた。 [おいこむ] 人ガ ものヲ (ものニ) ・魚を網に追い込んだ。 ・会社はお金をかりることができなくなって解散に追いこまれた。 ・わたしたちのチームは10対3に追いこまれた。もう勝ち目はない。 [おいすがる] 人ガ 人ニ ・「お前はクビだ!」と怒鳴った社長に追いすがり、何とか怒りを静めようと謝り続けた。 ・あれはいつのことだったか、家を出ていく母に追いすがって泣いた。それ以来、泣いて  いない。 [おいだす] 人ガ 人・ものヲ 所カラ ・よその犬が庭に入ってきたので、追いかけて庭から追い出した。 ・へや代を三か月もはらわないでいたので、アパートから追い出されてしまった。 [おいたてる] 人ガ 人・ものヲ ・訓練された犬が羊たちを追い立てて、さくの中に追い込んだ。 ・ボス教授に逆らった助手は、追い立てられるようにして大学を去った。 [おいちらす] 人ガ 人・ものヲ ・警官隊がデモの群衆に放水し、追い散らした。 [おいつく] 人ガ 人・ものニ ・A:私はまだする事があるので、先に行ってください。あとから追いかけますから。  B:じゃあ、ゆっくり行きます。あなたは足が速いからすぐに追いつくでしょう。 ・病気で3週間も授業を休んでしまった。いっしょうけんめい勉強しないと、みんなに追  いつかない。 [おいつめる] 人ガ 人・ものヲ ・さあ、とうとう犯人を追い詰めたぞ。 ・敵の王を隅に追い詰めた。(将棋) [おいぬく] 人ガ 人・ものヲ ・日本は西洋のあとを追いかけはじめて、百年あまりで、もう、いろいろな西洋の国々を  追いぬいてしまった。 ・わたしはゆっくり車を走らせているので後ろから来た車がどんどん追いぬいて行く。 [おいはらう] 人ガ 人・ものヲ ・ハエが食べ物の上を飛び回っている。追い払おうとしてもなかなかしつこい。 ・映画スターがとまっているので、女の子がホテルの周りでさわいでいる。うるさいから、  ホテルの人に追いはらってもらった。 [おいまくる] 人ガ 人・ものヲ ・パトカーが何台も来て犯人の車を追いまくったが、結局逃げられた。 ・直線に入って先頭の馬を追いまくり、ゴール直前でついに追い抜いた。 ・毎日仕事に追いまくられている。 [おいまわす] 人ガ 人・ものヲ ・ディフェンスがボールを持った選手を追い回したが、逃げ切ってゴールした。 ・犬が猫を追い回し、猫は木に登って逃げた。 ・写真雑誌がタレントを追い回すのは、結局読者がそれを求めているからだ。 [おいもとめる] 人ガ ものヲ ・私は、宇宙飛行士になるという夢を追い求めて生きてきた。今、その夢がかなった。 ・あの人は70才になっても、まだ少年のように理想を追いもとめている。うらやましい。 [おいやる] 人・ものガ 人ヲ ものニ ・部長は仕事でミスをして窓際に追いやられた。 ・山田を死に追いやったものは何だったのだろうか。 ・この数年、多くの労働者が過労死に追いやられている。 [おっかける] 人・ものガ 人・ものヲ   (←おいかける) ・もういい年なんだから、若い娘を追っかけるのは止したらどうだ。 ・何だかわからないものに追っかけられる夢を見て、目がさめてもどきどきする。 [おっぱらう] 人・ものガ 人・ものヲ   (←おいはらう) ・火事を消すよりも先に、集まってくる野次馬を追っ払うのが大変だ。 ・まず、頭の中から、かなうわけがない夢を追っ払って、現実的な道を探そう。
おおう
[おおいかくす] 人ガ ものヲ ・小さな娘は、ジャムの付いた口を両手で覆い隠した。 ・この重大な事実を覆い隠そうとする動きがあるようだ。 [おおいかぶさる] 人・ものガ ものニ ・厚い雲が山頂が覆いかぶさっている。 ・「あぶない!」と父親は子どもの体の上におおいかぶさった。 [おおいつくす] ものガ ものヲ ・辺り一帯を黒い噴煙が覆い尽くし、パラパラと小石が落ちてきた。 ・朝の空気は凍るように冷たく、池の表面は薄い氷に覆い尽くされていた。
おがむ
[おがみたおす] 人ガ 人ヲ ・妻を拝み倒して、新しいゴルフクラブを買ってもらった。
おぎなう
[おぎないあう] 人ガ 人ト (ものヲ) ・うちの父母は性格がまったく反対だから、おたがいに補い合ってうまく行くのだろう。 ・二つの会社は、お互いの足りないところを補い合っていた。
おきる
[おきあがる] 人・ものガ (ものカラ) ・その子はころんだらすぐに起き上がって、ふくのどろをはらった。 ・とてもつかれていたので、ベッドからどうしても起き上がることができなかった。 [おきだす] 人ガ ・父はいつも5時ごろまでには起き出して、庭のそうじをしたりする。 ・今日は日曜日、妹は11時になっても起きだしてこない。
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おく
[おきかえる] 人ガ ものヲ ものト/ニ/デ ・花瓶の位置を置き換えてみた。 ・床の間の置物を新しく買ってきたものと置き換えた。 ・この式のyをaで置き換えると、式は次のようになる。(aに) [おきわすれる] 人ガ 所ニ ものヲ ・電車にかさを置きわすれる人がとても多い。 ・コートを映画館に置きわすれてしまった。
おくる
[おくりかえす] 人ガ 人ニ ものヲ  ・このアンケートの返事は今月中に送り返さなければなりません。 ・彼女に出したラブレターとプレゼントが送料受取人払いで送り返されてきた。 [おくりこむ] 人ガ 人・ものヲ ものニ ・プールでおぼれて仮死状態の男の子の肺に、人工呼吸で空気を送り込んだ。 ・日本はオリンピックに300人の選手団を送りこんだ。 [おくりだす] 人ガ 人ヲ ものニ ・涙をこらえて夫を戦地に送り出した。 ・あの奥さんは毎朝にこやかな笑顔で御主人を送り出している。でも、本当はなかが悪い  そうだ。 ・本校は今年も三百余名の卒業生を無事に送り出すことができました。 [おくりつける] 人ガ 人ニ ものヲ  ・田中がデパートから高そうな酒を私の家に送りつけて来た。何か頼みたいことでもあるのだろう。 [おくりとどける] 人ガ ものヲ 所ニ  ・デパートでは、たのめば、買った物を家まで送りとどけてくれます。 ・酔っぱらった友人を家まで送り届け、奥さんの呆れ顔を見てきた。
おさえる
[おさえかねる] 人ガ ものヲ ・侮辱されたと感じた彼は、感情を抑えかね、目の前の顔を思いきり殴ってしまった。 ・いかに私でも、ああまで言われては気持ちを抑えかねるよ。で、ついどなってしまった。 [おさえこむ] 人ガ ものヲ ・相手選手の肩を押さえ込み、マットに押し付けた。 ・きのうの試合では相手のピッチャーに押さえ込まれてまけてしまった。 ・政府が力で国民の不満を抑え込んでも、いつか、抑えきれなくなるだろう。 [おさえつける] 人ガ 人・ものヲ ・田中選手が相手の体をマットに押さえつけた。 ・P国では、いま軍隊の力で国民の反対を押さえつけている。
おしえる
[おしえこむ] 人ガ 人ニ ものヲ ・セールスのイロハを教え込むことから始まって、女の口説き方から、別れ方まで教えた。 ・大学は知識を教え込むところではない。知識の重要さを自分で感じさせるところだ。 [おしえさとす] 人ガ 人ニ ものヲ/人ガ 人ヲ  ・おじいさんは小さな孫に向かって、教え諭すようにゆっくりと話し始めた。 ・いいかい、民衆を教え諭す知識人、という態度で話したら誰も聞こうとはしないよ。
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おす
[おしあう] 人ガ 人ト ・人々は互いに押し合い、文句を言い合いながら狭い道を進んでいった。 ・押し合わずに、順に中にお詰め下さい。 [おしあける] 人ガ ものヲ ・城門の重い扉を3人で押し開けた。 ・日本の鎖国を押し開けたのは、ペリーの率いるアメリカの軍事力だった。 [おしあげる] 人・ものガ ものヲ ・物価を押しあげているのは石油の高値です。 [おしあてる] 人ガ ものヲ ものニ ・耳に受話器を押し当てて、彼女の言葉を一言漏らさず聞こうとした。 ・兄は赤く腫れた腕に濡らしたタオルを押し当て、痛みをじっと我慢していた。 [おしいただく] ・社員は社長から渡された賞状を押しいただいて後ろに下がった。 [おしいる] 人ガ 所ニ ・夕べ夜中に、工場の事務所に強盗が押し入って、設計図を盗んだそうだ。 [おしかえす] 人ガ 人・ものヲ ・ドアを開けようと強く押したが、もっと強い力で押し返された。 ・電車に人がどんどんのって来て押されるが、わたしには押し返す力がない。 ・押されたら、押し返せ。 ・新たな論証を組み立てて、負けそうな議論を押し返した。 [おしかくす] 人ガ 人ものヲ    ・母を失った悲しみを押し隠して、兄も姉も母の残した店の仕事に励んでいた。 ・相手の大きなミスに気付いたが、心の動きを押し隠し、素知らぬ顔で対戦を続けた。 [おしかける] 人ガ 所ニ ・日よう日に学生が大ぜい押しかけて来て、夜まであそんで行った。 ・みんなでそのパーティーに押しかけて行って、どうして私たちを呼んでくれないのか   聞いてやろう。 [おしかためる] 人ガ ものヲ  ・みんなで踏んで、土を押し固めた。 ・次に、ご飯を箱に詰め、手のひらで軽く押し固めます。 [おしきる] 人ガ 人・ものヲ  ・姉は両親の反対を押し切って、結婚してしまった。 ・実行できない理由をいろいろ説明したのだが、会社の決定だからということで、課長に  押し切られてしまった。 [おしこむ] 人ガ ものヲ ものニ ・男の子はハンケチをきれいにたたまないで、まるめてポケットに押しこんだ。 ・どこでもいいから、入れる学校があったら、この子を押しこんでしまおう。 [おしこめる] 人ガ 人ものヲ ・目隠しをされ、手を縛られて狭い部屋に押し込められた。 ・怒りの感情を心の中に押し込め、相手の目を見ないようにして話し始めた。 [おしころす] 人ガ 人ものヲ   (押さえて外に出さない) ・怒りを押し殺し、気持ちを落ち着かせてから、記者会見に臨んだ。 ・暗い部屋の中から、押し殺した低い声が聞こえた。 [おしすすめる] 人ガ ものヲ ・この計画は子どもたちが中心になって推しすすめて来たものです。 ・あなたは新しい市長になったのですから、あなたが良いと思う方針、新しい政策をどん  どん推しすすめてください。 [おしせまる] ものガ ・だんだん入学試験の日が押しせまって来た。 ・早いもので、もう年の暮れ(=年のおわり)が押しせまって来ましたね。 [おしたおす] 人・ものガ 人・ものヲ ・ブルドーザーが塀を押し倒し、家の解体が始まった。 ・たくさんのお客が急いでおりようとしたので、電車の出口のそばにいた私は押したおさ  れてしまった。 [おしだす] 人ガ 人・ものヲ ものカラ 所ニ ・P社にお金を返してもらいに行ったが、社長がいないからだめだと言って、社員に外へ  押し出されてしまった。 ・歯みがきがほとんどないが、むりにチューブから押し出した。 ・怪力の大関が力で横綱を土俵の外に押し出した。 [おしたてる] 人ガ ものヲ ・彼らは民主主義という大義名分を押し立てているが、単に数の暴力に過ぎない。 ・改革派は若い候補者を押し立てて選挙戦を戦い抜いた。 [おしだまる] 人ガ  ・子どもたちがけんかをした。理由をきいたが、二人とも押しだまったままだった。 ・その男は部屋の隅に座って、無表情に押し黙ったまま、私を見つめていた。 [おしつける] 人ガ 人・ものニ ものヲ ・高山さんは難しい仕事をみんな人に押しつけて、自分はかんたんな仕事だけしている。 ・子どもがおもちゃ屋のガラスにかおを押しつけて、中のおもちゃをほしそうに見ている。 [おしつぶす] 人ガ ものヲ ・小豆(あずき)を押しつぶして、あんを作る。 ・大ぜいの意見の前に少数の人の意見は押しつぶされた。 ・地震のために家がつぶれて、たくさんの人が押しつぶされて死んだ。 ・電車がこんでいたので、お弁当のサンドイッチが押しつぶされてしまった。 [おしつまる] ものガ ・暮れも押しつまった12月27日に火事がおきて、何もかも焼けてしまった。 ・会期も押しつまってきて、残りは3日となった。 [おしとおす] 人ガ ものヲ ・反対派が阻止しようとしたが、政府は力で法案を押し通した。 ・彼女は厳しい批判にも屈せず、自らの主張を押し通した。 [おしとどめる] 人ガ 人・ものヲ ・群集が広場に入ろうとするのを警官隊が押しとどめた。(広場に入ろうとする群集を) ・爆発しそうな怒りをぐっと押しとどめた。 [おしながす] ものガ ものヲ (所ニ) ・海の水の流れのためにボートはどんどん沖に押し流されて行った。 ・ふるい伝統のあるお祭りも時代の波に押し流されてしまって、今ではほとんどの地方で  おこなわれなくなってしまった。 ・生活に押し流されて毎日むだにすごしている。 [おしのける] 人ガ 人・ものヲ (所ニ) ・ほかの人を押しのけても、自分だけは得をしようとする人が多くなった。 ・先生は机の上の物をはじの方に押しのけて、そこへパソコンをおいた。 [おしはかる] 人ガ ものヲ ・この足跡から推しはかると、このライオンはかなり大きい。 ・ほかの人の気もちを推しはかってあげなくてはいけない。 [おしひろげる] 人ガ ものヲ (ものニ) ・この考え方はほかの問題にも押しひろげて考えることができる。 ・押し広げて考えると、仕事に行くことも運動の一種だ。 [おしひろめる] 人ガ ものヲ ・新しい思想を押し広めるために、多くの著作を書き、啓蒙に努めた。   [おしまくる] 人ガ 人ヲ  ・相手チームの攻撃に押しまくられて、こちらはまったく点を入れることができなかった。 ・大きな国が小さな国にたいして、力の論理で押しまくっている。 [おしもどす] 人ガ 人・ものヲ ・相手に押されて1メートルほど下がったが、がんばって押し戻した。 ・「これは受け取れません」と言って、机の上の札束を丁重に押し戻した。 [おしやぶる] 人ガ ものヲ ・反乱軍は、守備隊の必死の抵抗を押し破って、大統領官邸になだれ込んだ。 ・建物の解体作業が始まり、ブルドーザーが板壁を押し破った。 [おしやる] 人ガ 人・ものヲ 所ニ ・テーブルの上のものを端に押しやって場所を空けた。 ・小学生のグループが大ぜいのって来たので、私たちはバスのすみの方に押しやられてしまった。 [おしよせる] ものガ (所カラ) 所ニ ・海のかなたから津波が押し寄せてきた。 ・デモの群衆が国会前広場に押し寄せている。 [おしわける] 人ガ 人・ものヲ ・見物人を押しわけて一人の男が前の方へ出て来た。 ・デパートはとてもこんでいたので、人を押しわけて歩かなければならなかった。
おそう
[おそいかかる] 人・ものガ 人・ものニ ・オリを抜け出したライオンは、近くにいた人に襲いかかろうとした。 ・火事ですべてを失った家族に、さらに不幸が襲いかかった。
おそれる
[おそれいる] 人ガ 人・ものニ ・まことに夜分恐れ入りますが、田中さんのお宅でしょうか。(電話) ・まったく、あいつの度胸には恐れ入ったよ。ヤクザ相手に詐欺をやろうというんだから。 ・セルフサービスの喫茶店で飲んだカップを返しに行ったら、「恐れ入ります」と言われた。 恐れ入らせるほどのことじゃないんだが。
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おちる
[おちあう] 人ガ 人ト (所デ) ・6時に駅前で落ち合うことにしましょう。 [おちいる] 人ガ ものニ ・会社は資金を手に入れられなくて、財政難に陥った。 ・ジレンマに陥ってしまった。 [おちかかる] ものガ ・川の土手に腰掛け、落ちかかる夕陽を眺めながら二人でゆっくり話をした。 ・彼女は額に落ちかかった髪をかき上げながら私のほうを見た。 [おちくぼむ] ものガ ・父は病気のために目がすっかり落ちくぼんでしまった。 ・彼女は長い間の苦しい生活で頬が落ちくぼんでしまっていた。 [おちこぼれる] 人ガ ・何とか希望した高校に入れたのだが、勉強に付いていけず、次第に落ちこぼれていった。 ・子どもが小学校で落ちこぼれないように、ときどき勉強を見てやっていた。 [おちこむ] 人ガ  ・A:西山さんはさいきん落ちこんでいるね。どうしたんだろう。  B:女の子にふられたらしい。 ・試験に落ちたぐらいでそんなに落ちこむなよ。 [おちつく] 人・ものガ ・この3、4日お天気が落ち着きませんね。 ・落ち着いて、じゅんじゅんに話してください。何があったのですか。 ・落ち着いた色の服がすきだ。 ・彼は長い間住居が定まらなかったが、やっと横浜のアパートに落ち着いた。 [おちつきはらう] 人ガ ・紳士は落ち着き払った態度で、「怖がらなくても大丈夫ですよ」と言った。 ・面接試験で、たまに妙に落ち着き払った態度で答える志願者がいる。 [おちつける] 人ガ ものヲ ・まず水を一杯飲んで、心を落ち着けてから話しなさい。 ・海外に調査に出ることが多かったが、しばらくは日本に腰を落ち着けて自分の研究をま  とめてみたい。 [おちのびる] 人ガ  ・源氏(げんじ)におわれた平家(へいけ)の人々は、ここまで落ち延びてきて、村を 作ったのです。 [おちぶれる] 人ガ  ・日本はこのままでは三流国家に落ちぶれてしまうかもしれない。 ・落ちぶれたものだね。大きなグループの中心になっていろいろな仕事をしていた田中さ  んが、今ではあんなつまらない仕事しかしていないとは。 おっかける・おっぱらう → おう
おとす
[おとしいれる] 人ガ 人ヲ  ・小山部長は大山社長を落とし入れて、自分が新しい社長になろうとしたらしい。 ・このテロ事件は国民を恐怖のどん底に陥れた。
おどす
[おどしつける] 人ガ 人ヲ ・下級生を脅しつけて家から金を持ってこさせ、ゲームセンターで遊んだ。 ・ああいうやつは、ちょっと脅しつければ怖がって言うことを聞くようになる。 [おどしとる] 人ガ 人カラ ものヲ ・彼らは駅の近くで通行人を取り囲み、金を脅し取ったとして警察に逮捕された。 ・中学の時、不良に金を脅し取られたことがある。
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おどる(踊・躍)
[おどりあかす] 人ガ ・私たちは朝まで踊り明かすつもりだ。 ・昨夜は一晩中踊り明かし、みんな朝になってから部屋に戻って寝た。 [おどりあがる] 人ガ ・合格の知らせを聞いて、彼女は躍り上がって喜んだ。 ・うれしすぎて何と言っていいかわからない。躍り上がって叫びたい気分だ。 [おどりかかる] 人・ものガ 人・ものニ ・足をけがした鹿に、ライオンが躍りかかってきた。 ・虎は一行に猛然と躍りかかるかと見えたが、たちまち身を翻して元の草むらに身を隠した。 [おどりくるう] 人ガ ・大勢のわかい男女がロックの音楽に合わせて踊りくるっている。 ・古典芸能の会で、髪を振り立てて踊り狂うようなすばらしい舞いを見た。 [おどりこむ] 人ガ ところニ ・煙が充満する中、消防士がドアを破ってホールに躍り込んでいった。 ・部屋の中でヒロインが縛られているのを見て、主人公が窓から部屋に躍り込むシーン。 [おどりだす] 人ガ  ・大学合格の知らせを聞いたときは、うれしくて踊り出したいほどだった。 [おどりでる] 人ガ ものニ ・駅伝の最終10区で、我々のチームがついに首位に躍り出た。 ・この時、ナポレオンは歴史の表舞台に躍り出たのである。 [おどりとおす] 人ガ  ・学生たちは、一晩中踊りとおした。 ・この難しい曲を最後まで踊り通すのは大変なことだ。 [おどりまくる] 人ガ  ・さあ、試験が終った。今夜は思いっきり踊りまくろう。 ・二人はレコードを替えながら、楽しそうに何十曲も踊りまくった。   
おどろく
[おどろきあわてる] 人ガ ・社長がきゅうに私の家にたずねて来たので驚きあわててしまった。 ・地震の時は、驚きあわててしまい、火を消すどころではなかった。  [おどろきいる] 人ガ ものニ ・万里の長城のスケールの大きいのには驚きいった。 ・美術館で本物を見て、500年も前の画家の見事な腕に驚き入って言葉も出なかった。
おびく
(この動詞は複合動詞のみ) [おびきだす] 人ガ 人・ものヲ ・このえさでネズミをおびき出してやろう。 ・ひそかに情報を流し、わなをかけて犯人をおびき出すことに成功した。 [おびきよせる] 人ガ 人ものヲ ・わなにエサを置いて、狐をおびき寄せようと考えた。 ・後から考えれば、実に簡単な計略に引っかかってまんまとおびき寄せられてしまった。
おぼえる
[おぼえこむ] 人ガ ものヲ  ・この仕事は、一度覚えてしまえばかんたんだが、覚えこむまでが大変だ。 ・毎年新入生が入ってくると、まず顔と名前を覚え込むのが一苦労だ。 [おぼえそこねる] 人ガ ものヲ ・歌の歌詞を覚え損ねていて、合唱の時に私一人違う歌詞を歌ってしまった。 ・子どもの時に一度読み方を覚え損ねた漢字は、大人になってもつい間違えてしまう。
おぼれる
[おぼれしぬ] 人ガ ・きょうも海で人が溺れ死んだそうだ。遊びに行って死ぬなんて。 ・プールで泳いでいたら、突然足がつっておぼれ死にそうになった。
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おもう
[おもいあがる] 人ガ ・どうやら私は思い上がっていたようだ。彼女にそれを指摘されて、やっとわかった。 [おもいあたる] 人ガ ものニ (文ト) ・長く生きていると、暮らしの中の伝統的な慣習の意味にいろいろ思い当たることが多くなった。 ・ゆうべ妻の気に障るようなことを言ったらしいが、特に思い当たることはない。 [おもいあまる] 人ガ ・彼は自分の責任を感じ、思い余って自殺しようとしたらしい。 ・彼女はずっと一人で悩んでいたが、とうとう思いあまって我々に相談しにきたそうだ。  (「〜て」の形で使われる) [おもいいたる] 人ガ もの・文ニ ・忙しくて、そんな細かいことにまで思い至らなかった。 ・私の言葉が子供の気持ちをそんなに傷付けていたということには、当時は思い至らなかった。 [おもいうかぶ] ものガ ・彼に「誰かいい人いないかなあ」と聞かれたとき、あなたの顔が思い浮かんだんです。 ・その絵を見たとき、頭の中に私のふるさとの街並みがはっきりと思い浮かんだ。 [おもいうかべる] 人ガ ものヲ ・故郷の山や川を思いうかべて、なつかしく思う。 ・子供のころ見ていた父の顔を思いうかべ、今の鏡の中の自分と似ていると思う。 [おもいえがく] 人ガ ものヲ ・20年後の自分と、家族の生活を思いえがいてみた。 ・縄文時代の人々はどんな生活をしていたのか。その時のようすを心に思いえがく。 [おもいおこす] 人ガ ものヲ ・もう一度、この計画を始めたときの我々の気持ちを思いおこしてみよう。 ・思いおこせば、この10年、世界では多くの災害、戦争で人が死んでいった。 [おもいかえす] 人ガ ものヲ ・自分のしたことを思い返してみた。何が悪かったのだろうか。 ・思い返せば、私がこの会社に入ってから、今日で40年になります。 [おもいきる] 人ガ ものヲ ・子供のころからの夢を思い切って、父の仕事を継ぐことに決めた。 ・「私はこの家を出ます」姉は思いきったように、父に向かって言った。 [おもいこむ] 人ガ (ものヲ) 文ト ・人は、一度思いこむとそれ以外の可能性が考えられなくなる。 ・庭に落ちていたなわをヘビだと思い込んで、悲鳴を上げてしまった。 ・なぜか今日は休みだと思いこんでいたら、電話で呼び出された。 ・私は、自分は母に愛されていないのだと思いこんでいた。 [おもいしる] 人ガ ものヲ ・その時、私は自分の無能力さを思い知った。 ・この告訴状を読めば、彼らも我々の怒りの深さを思い知るだろう。 ・今回の試合で実力の差を思い知らされた。 [おもいだす] 人ガ ものヲ/文ヲ ・最近、昔のことを思い出すことが多くなった。年をとったせいだろうか。 ・思い出してごらん 五つのころを 涙流していた 五つのころを [おもいたつ] 人ガ ものヲ/文ト  ・何事も、思い立った時が始めるのにいちばんいい時だと言う。 ・同じ事故がまた起こったとき、もう一度調査をやり直してみようと思い立ったのです。 [おもいつく] 人ガ もの・文ヲ ・新しいやり方を思いついた。 ・別の道をためしてみることを思いついた。 [おもいつめる] 人ガ  ・あれぐらいの失敗のことで、あまり思いつめない方がいい。 ・入学試験に失敗したので、思い詰めて自殺したそうだ。 ・中西はこいびとに「わかれよう」と言われたので、いま思い詰めている。 [おもいとおす] 人ガ 人ヲ ・その時以来、一郎は彼女のことを一生思い通し、それを誰にも言わずに死んだ。 [おもいとどまる] 人ガ ものヲ (文ト) ・銀行で金を振り込もうとして、「もしかして、詐欺ではないか」と思いとどまった。 ・一時は辞職することも考えたが、同僚に引き留められ、かろうじて思いとどまった。 [おもいなおす] 人ガ 文ト/ヲ ・もしかすると、私の言い方が悪かったのかな、と思いなおし、彼に電話して謝った。 ・大学をやめてプロになろうかと思ったが、思い直して卒業することにした。 ・死ぬのを思い直し、もう一度やり直してみようと思った。 [おもいなやむ] 人ガ  ・彼、最近何か思い悩んでいるみたいだよ。 [おもいのこす] 人ガ ものヲ ・やるだけのことはやった。もう思い残すことはない。 ・思い残すことと言えば、最後の試合でゴールを決められなかったことでしょうか。 [おもいまどう] 人ガ 文ト ・彼女との関係をどうしたらいいか、私は思い惑っていた。 ・就職試験にすべて落ち、これからどうすればいいのかと思い惑う日々だった。 [おもいみだれる] 人ガ 文ト ・病気のことを家族に告げるべきか、告げるべきではないのか、思い乱れる日々だった。 ・会社をクビになり、恋人にも去られ、千々に思い乱れて夜の町をさまよった。 [おもいめぐらす] 人ガ ものヲ ・子供のころのことをあれこれと思い巡らし、楽しいひと時を過ごした。 ・仲間と始める店のことをあれこれ思いめぐらしていると、胸が膨らむ思いだ。 [おもいやる] 人ガ ものヲ (文ト) ・いつ、どんな時も相手の気持ちを思いやることが大切です。 ・今頃は雪の中を進んでいるのだろうと、登山に行った息子のことを思いやっていた。 [おもいわずらう] 人ガ ものヲ ・あれこれと明日のことを思い煩うのは意味のないことだ。
およぐ
[およぎつかれる] 人ガ ・もう泳ぎつかれたから、はまに上がって少し休もう。 ・一日中海にいたので、浜に上がったときまっすぐ歩けないほど泳ぎ疲れていた。
おりる
[おりたつ] 人ガ ものニ ・木枯らしの吹くある冬の日、一人の男が東京駅のホームに降り立った。 ・40年ぶりに故国の空港に降り立った父は、感激のあまり涙を浮かべていた。
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おる
[おりあう] 人ガ 人ト ・狭い中でお互いがうまく折り合ってやっていかないと、避難所暮らしはつらくなる。 ・もう何十年もこの病気と折り合ってやってきました。まだまだ生きられます。 [おりかえす] 人ガ ものヲ ・ズボンのすそを折り返すのがこのごろのはやりらしい。 ・ぬののはじは折り返してぬいこんでください。 ・選手たちはここで折り返して、スタート地点まで戻るんだ。 ・このメールをごらんになったら、折り返しご返事下さい。(副詞) [おりかさなる] ものガ ・地震でたおれた家の柱や壁などが折り重なるようにして道をふさいでいる。 ・「火事だ!」という声に驚いて人々が走り出し、何人かが折り重なって倒れた。 [おりかさねる] 人ガ ものヲ ・紙を何枚も折り重ね、その上に皿をおいた。 ・布を折り重ねて厚みを出し、中のガラスが割れないように包んであります。 [おりこむ] 人ガ ものヲ ものニ ・シーツのはじはマットの下に折りこんでください。 ・きょうも新聞にたくさん、広告のチラシが折りこんである。 [おりたたむ] 人ガ ものヲ ・この鳥は、ふだん折りたたんであるつばさを広げると、三メートルもあるのである。 ・雨がやんだから、かさを折りたたもう。 [おりまげる] 人ガ ものヲ ・この書類は、コンピュータにかけますから、折り曲げないでください。 ・はりがねを折りまげてブローチを作った。
おる(織)
[おりあげる] 人ガ ものヲ ・一枚の布を織り上げるのに3か月かかるそうだ。 ・昔と変わらぬ織り機を使って、伝統の模様を丹念に織り上げていく。 [おりこむ] 人ガ ものヲ ・先生のお話は、随所に先生の人生観や思い出を織り込んだ、味わい深いものだった。 ・今期の計画は、新しい提案や企画をふんだんに織り込んであります。 [おりだす] 人ガ ものヲ ・彼女の着物は、金地に鶴を織りだした豪華なものだった。 ・歓迎の式典が行われたホールの絨毯には両国の国旗が織り出されていた。 [おりなす] 人ガ ものヲ ・これらの化石から浮かび上がってくるのは、生命の命が織りなすドラマである。 ・激動の時代背景と、登場人物が織りなす人生模様が見る者を飽きさせない映画になった。 [おりまぜる] 人ガ ものニ/ト ものヲ ・これまでの経験をいろいろと織り交ぜて、新人に役に立つような話をしてほしい。 ・この本は、戦後の党の活動を、事実と多少の潤色を織り交ぜて報告している。
おれる
[おれあう] 人ガ 人ト ・両方が自分の意見を変えなければ、話し合いはできない。おたがいに折れ合わなくて  はいけない。 ・組合も経営者もまったく折れ合おうという姿勢がない。これでは交渉は決着しない。 [おれまがる] ものガ ・3センチのふとさの鉄の棒が折れ曲がってしまった。何があったのだろう。 ・折れまがった釘でも、叩いてのばせば、また使えますよ。 ・廊下がジグザグに折れ曲がった変な建物だった。
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